トラウマがあっても、今日は選べる。　〜過去に人生を決めさせない、科学が証明した希望〜

「あの経験があるから、私には無理」
「トラウマのせいで、まともな人生は送れない」

そう思い込んで、諦めてしまった選択はありませんか?

私はめちゃくちゃあります。
私も長い間、過去の傷を理由にして、
新しい一歩を踏み出せずにいました。

でも、とある研究に出会って、少し考え方が変わったのです。

トラウマは消せないかもしれないけれど、
トラウマと今の人生は、実は別々のものなんだって。

脳科学が証明した希望～記憶は思い出すたびに書き換わる～
トラウマは「上書き」ではなく「分離」していく
1. 具体的に、どうしていけばいいか
トラウマは残っていても大丈夫。ただ、今日の人生を決めさせないこと。
あなたの人生は、まだ何も決まっていない

脳科学が証明した希望～記憶は思い出すたびに書き換わる～

まず、あなたに知ってほしい希望があります。

脳科学の研究で、
記憶は思い出すたびに少しずつ変化している
ことが分かっているんです。

記憶を思い出すと、その記憶が一度「不安定」になり、
その後また脳に保存し直される
「再固定化」という現象が発見されました。

もっと分かりやすく言うと…

・記憶は「固定されたビデオ」ではない
・思い出すたびに「編集可能な下書き」になる
・保存し直すときに、今の感情や考えが混ざる

つまり、トラウマの記憶も、
思い出すたびに書き換えられているということ。

過去の辛い記憶を思い出すとき、
「ああ、またあの嫌な記憶だ」と同じ痛みを感じるのは、
実は毎回同じ解釈で上書き保存しているから。

でも、思い出したときに
「あれは過去起こった。だからまた次回も失敗するだろう。」ではなく、
「あれは過去起こったけれど、次にチャレンジするときは前より上手くなっているだろう。」
と新しい解釈を加えれば、記憶そのものが少しずつ変わっていきます。

これは、あなたにもできることです。

トラウマは「上書き」ではなく「分離」していく

多くの方が誤解されているのですが、
トラウマを「なかったことにする」「忘れる」「完全に克服する」必要はないんです。
（というか、なかったことにしようとして逆に意識してしまう結果に。）

本当に必要なのは分離すること。

過去に起きた出来事と、今日のあなたの選択は、
実は何の関係もありません。

関係があると感じているのは、
あなた自身の思考パターンなんです。

そして脳科学が教えてくれるのは、
あなたには記憶を変える力があるということ。

思い出すたびに、新しい意味を与えることができるんです。

具体的に、どうしていけばいいか

ステップ1:「過去」と「今」のタイムラインを明確に区切る

朝起きたとき、優しく自分に問いかけてみてください。
「今日、私が決めることに、昔の出来事は本当に関係があるのかな?」

例えば、人間関係で深く傷ついた経験があったとします。でも、今日誰かに優しくするかどうかは、過去に傷つけられたことと論理的には無関係なんですよね。「傷つけられたから、私も警戒する」というのは、あなたが選んでいる反応であって、必然ではないんです。

これに気づくだけで、少しずつ変わっていけます。

ステップ2:「トラウマ語り」を手放していく

これは少し勇気がいるかもしれません。でも、とても大切なことです。

「私はトラウマがあるから〜できない」という言い方を、少しずつ「私は〜を選んでいない」に変えていきませんか?

言葉が変わると、見える景色が変わります。「できない」は被害者の立場ですが、「選んでいない」は主体者の立場。主体者になった瞬間、あなたは力を取り戻せます。焦らなくて大丈夫。少しずつで構いません。

ステップ3:小さな「無関係な行動」を積み重ねる

トラウマと無関係な行動を、毎日一つずつ実践してみてください。

恋愛のトラウマがあるなら、あえて人に笑顔で挨拶してみる。
仕事の失敗体験があるなら、ほんの小さな新しいチャレンジをしてみる。
親との確執があるなら、自分で自分を褒める習慣を作ってみる。

これらは「トラウマの克服」ではありません。トラウマをそっと横に置いて、今日の人生を作っていく行為です。

ステップ4:辛い記憶を思い出したら、新しい解釈を添える

脳科学の「再固定化」を味方につけましょう。

トラウマ記憶が浮かんできたら、こう優しく付け加えてあげてください。
「あれは辛かった。でも、今の私には関係ない」
「あの経験は過去のもの。今日の私は違う選択ができる」

毎回同じ解釈を添えることで、記憶は少しずつ書き換わっていきます。時間はかかりますが、確実に変化します。これは気休めではなく、脳の仕組みを使った科学的な方法なんです。