他人を信じられないあなたへ。本当に足りないのは「自己信頼」だった

自己肯定感UP

誰も信じられない、という孤独

「もう誰も信じられない」

裏切られた経験、
期待を裏切られた痛み、
信頼が崩れ去った瞬間の衝撃。

そうした体験を重ねるうちに、
心に高い壁を築いてしまった方は少なくないと思います。

人を信じることが怖くなる。
近づいてくる人の真意を疑ってしまう。

優しくされても「何か裏があるのでは」と身構えてしまう。
そんな自分に気づいて、さらに苦しくなる。

もしあなたがそんな状態にあるなら、
まず知ってほしいことがあります。

あなたが他人を信じられないのは、
実は「自分を信じられていない」からかもしれない、
ということです。

他者不信の本質は自己不信である

一見、矛盾しているように聞こえるかもしれません。

でも、心理学的に見ると、
他者への信頼と自己への信頼は深く結びついているんです。

それは「信頼」というものの本質が、
実は「自分は適切に対処できる」という確信、だからです。

他人を信じるということは、
単に「相手は裏切らない」と思い込むことではありません。

「もし相手が期待に応えてくれなくても、自分は対処できる」
「裏切られたとしても、自分は立ち直れる」
「痛みを感じても、自分はそれを乗り越えられる」

つまり、他人を信じる力の根底には、
「何があっても自分は大丈夫」という
自己信頼が必要なんです。

なぜ自己信頼が失われるのか

挫折や裏切り、トラウマ的な体験は、
私たちの自己信頼を深く傷つけます。

「あのとき、自分は適切に判断できなかった」
「見抜けなかった自分が情けない」
「また同じ失敗をするかもしれない」

こうした思いが積み重なると、
私たちは自分の判断力、回復力、
そして存在そのものへの信頼を失っていきます。

そして、自分を信じられないと、
他人に判断や選択を委ねるしかなくなります

「自分では何も決められない」という無力感から、
誰かに全てを任せてしまう。

すると何が起こるか。
「この人が裏切ったら、自分にはもう何も残らない」
という極端な恐怖が生まれるのです。

依存度が高いほど、失うものも大きい。
だから、信じることがますます怖くなります。

さらに、自分に回復力があると信じられないから、
「もう一度傷つけられたら、今度こそ立ち直れない」
そんな恐怖も重なってきます。

こうして、リスクを避けるために、
他人を信じることができなくなっていくのです。

自己信頼を取り戻すための3つのステップ

では、どうすれば自己信頼を育て直せるのでしょうか。
ここでは、今日から始められる3つのステップをご紹介します。

1. 小さな約束を自分に守らせる

自己信頼は、言葉ではなく行動から生まれます。
「朝7時に起きる」
「毎日10分散歩する」といった
小さな約束を自分にして、それを守る経験を積み重ねてみてください。

完璧である必要はありません。
守れなかった日があっても大丈夫です。

大切なのは「自分は約束を守れる存在だ」という経験を
少しずつ蓄積することなんです。

2. 過去の自分の「対処できた経験」を集める

トラウマや挫折に目が向きがちですが、
あなたはこれまでも困難を乗り越えてきたはずなんです。

小さなことで構いません。
「あのとき、なんとか対処できた」
「思ったより早く立ち直れた」という経験を
ノートに書き出してみてください。

私自身の経験で言えば、
電車内で起立性低血圧の症状が出たとき、
倒れる前にしゃがみ、次の駅で降りて
救護室を借りることができました。

その瞬間は必死でしたが、後から振り返ると
「パニックにならず、自分で判断し、適切に行動できた」
という事実が残ります。

これが自己信頼の種になるのです。

自分には対処する力があったという事実を、
客観的に確認することから始めてみてください。

3. 「完璧に判断できる自分」を目指さない

自己信頼が低い人は、
しばしば「完璧に見抜けなかった自分」を責めています。

でも、人間関係において完璧な判断なんて存在しません。
むしろ必要なのは、
「間違えても修正できる」
「傷ついても回復できる」
という柔軟性への信頼なんです。

では、どうすれば「失敗しても大丈夫な自分」を
育てられるのでしょうか。

まず、小さな失敗を意図的に経験することから始めてみてください。

新しいレストランに入る、知らない趣味に挑戦するなど、
低リスクの失敗を積み重ねる。

「失敗したけど、なんとかなった」という経験が、
回復力への信頼を育てます。

そして、失敗後の自分への声かけを変えること。
「やっぱり自分はダメだ」ではなく
「よく挑戦した。次はこうしてみよう」と。

親友に話しかけるように、自分に優しく語りかけてください。

自己信頼が育つと、世界が変わる

自己信頼が少しずつ育ってくると、
不思議なことが起こります。

他人の言動に対して、過剰に警戒する必要がなくなるんです。
なぜなら「もし期待外れでも、自分は対処できる」と思えるようになるから。

そして、相手を「裏切る人/裏切らない人」という二元論で見るのではなく、
「不完全だけれど、それでもつながれる存在」として
受け入れられるようになります。

自己信頼が土台にあるからこそ、
健全な距離感を保ちながら、他者とつながることができるのです。

終わりに

他人を信じられないという苦しみの奥には、
「自分を信じられない」という深い痛みがあります。

でも、それは決してあなたの弱さではありません。
むしろ、過去に深く傷ついたからこそ、
自己防衛として他者不信が生まれたんです。

だから、決して焦らないで。

自己信頼は、一朝一夕には育ちません。
でも、小さな一歩を重ねるたびに、
確実にあなたの中に根を張っていきます。

そしていつか、
「ああ、少し楽になったな」と感じる日が来るはずです。

まず自分自身に優しくしてあげること。
自分を信じる一歩を踏み出してみましょう🍀

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